「木」幸田文著

木 (新潮文庫)

木 (新潮文庫)

幸田露伴の娘、文章はたしかなものがある
土にしっかと根を張り 生き続ける大木を前に
生命力なら負けないわよ っと 一歩も引かず対峙する老婆
きりりと締まり張りつめた文章は 植物との真剣勝負を際だたせる
幸田文は その木に同士の姿を見ている

ただ、題材を ”木”に集中させて逃げないばかりに
展開に乏しく ちょっと退屈かなぁ