「味覚表現辞典」奥山益朗編

味覚表現辞典

味覚表現辞典

様々な作家たちの 食物に対する表現を 食物の項目ごとに文章を引用しながら 作評している
嬉しいのは ボクは日頃敬愛する日本の小説家たちが ぞくぞく登場してくること
また、なにげなく読んでいた昔の記憶を辿ることができて
当時は なんと 貧しい読書力だったことかと 気づかされ。
「ご飯(めし)にしようか」 などと 普通に言葉にするのだけれど
これが外国の人には理解に苦しむ由。
そうは言いながら ラーメンを食べたりサンドイッチを食べたりする日本語の曖昧さを言うのである
「ご飯(めし)=食事」であることが 当然のようになった現代
この本は 食文化の民俗、歴史を語る。数十年先に 貴重な資料となろうな
色々な作家の文章読本とも いえるな

ありがたい一冊

でも、酒の味覚表現には ふれられていないのが 残念
編者は 下戸じゃったのかな?